カテゴリ:IDEASの先生・先輩の寄稿など( 5 )

世界の学窓から~オランダ編~

(今回は、イデアス26期卒の先輩、「Lyca」さんによる寄稿です!)

こんにちは。イデアス26期卒、現在オランダ・ハーグ在住のLycaです。27期生よりお誘いいただき、日本ではあまり知られていない留学先、オランダ・ハーグにあるISSという大学院について、この場をお借りして紹介させていただきます。

ISS(International Institute of Social Studies:社会科学大学院大学)はエラスムス大学の傘下にある大学院で、四年制大学の機能はなく、修士と博士課程のみで運営しています。ここでは、ISSの大きな特徴を三つ紹介いたします。

[特徴その1:ユニークなプログラム]
1つ目の大きな特徴は、独特なコースプログラムです。ISS修士生は全員が開発学修士(MA in Development Studies)という肩書となりますが、その中で5つの専攻から自分の専門を1つ選びます。私は人権・ジェンダー・紛争のコース(正式にはHuman Rights, Gender and Conflict Studies: Social Justice Perspectives)に所属していますが、他には農業、ガバナンス、経済、社会ポリシーのコースがあります。また1年4か月というプログラム日程もユニークな特徴の一つです。9月に始まり翌年12月に修了となりますが、9月~12月は新旧の学生が在籍するので、先輩から授業やオランダ・ハーグの情報などを得ることができ、個人的にはとても有益だと思います。プログラムは全部で4タームあり、始めに経済・政治・社会学と開発の基礎コースをとり、その後専攻毎に分かれて専門的な授業に入ります。授業はすべて英語で行われます。1ターム3~4か月で、授業毎に2,3つのリーディングを予習し、授業内でディスカッションやプレゼンテーションを行います。1~3タームで授業及び課題があり、各授業のレポートや筆記テストがあります。4ターム目は修士論文の執筆期間となります。

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[ISS校舎。手前に運河があり、人々は運河沿いのベンチでくつろいだりしています。]

[その2:修士生のほとんどが留学生]
2つ目の特徴は、私の同期は全体で170名強ほどですが、その多くがアジア、アフリカ、中南米等の途上国から来ているという点です。ヨーロッパ、北米、東アジア(日本、中国、韓国)からの学生は少数派です。ISSに来る学生は開発途上国出身や開発現場で働いた経験がある人がほとんどなので、授業や講師からだけでなく、学生同士から学べることも非常に多いと思います。また、非英語圏の国からきている学生も多く、違う言語を学べる機会や、英語にまつわる悩みを共有し、励まし合える関係もできました。また、ISS主催で各国の料理や文化を発表する異文化交流の場もあり、多様な文化に触れる機会が多くあります。

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[MA2016-17期生:オランダ一日観光がプログラムに組み込まれてあり、風車と運河で有名な観光地を回ったりします。人が多すぎて後ろの風車が全然写ってない…]

[その3:ハーグの街全体がキャンパス!]
エラスムス大学本部はロッテルダムという都市にありますが、ISSは本部とは別で、独自にハーグで運営しています。前述の通りISSは修士と博士課程のみのプログラムであり、「大学」といって想像するような広大なキャンパスはなく、実は5階建ての建物一つで運営しています(一枚目の写真)。私が最初に訪れた時は、イメージとは全く違う“キャンパス”に少しショックを受けました(笑)。しかしながら、ハーグはオランダ第三の都市ではあるものの、オランダ王宮や各国大使館、国連や国際機関などの重要な機能を多く有する国際的な都市です。ハーグ市内で行われる国際的なイベントやピースフォーラムなど、ISSの外でも開発や平和についてのイベントに参加できるのもハーグに住む魅力の一つです。その中で、ISSの建物はオランダ王宮の真向かいに位置し、ハーグ中心地に徒歩10分、中央駅へも徒歩20分程という環境にあり、ハーグ全体がキャンパスといっても過言ではないほどの立地です。また、学生寮はISSの隣、徒歩2分の場所にあり、住環境は非常に整っています。個人的な感想ですが、首都や大都市の喧騒はなく、ハーグには古き良き建物、おおらかで落ち着いたオランダの人々と生活があり、とても住みやすい環境だと思います。

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[ISSから徒歩5分の所にある平和宮(Peace Palace)。国際司法裁判所(ICJ)等が入っています。]

また、ここで一つオランダ留学の予備知識ですが、オランダは「ビザの事前申請が不要」なのです。オランダに住み始めた後、大学の案内で市役所・移民局に手続きに行けば、定住許可書を発行してもらえます(2017年7月現在)。一般的な留学手続きで必要なビザ申請の手続きや支払いが省けたので、個人的にはとても助かりました。以上、オランダ・ISSの特徴を3つ挙げました。コースや授業内容は長くなるためここでは割愛させていただきましたが、もしご興味のある方は遠慮なくコメント等いただければと思います。日本で行われる留学フェアや留学エージェンシーなどの多くはオランダの大学院はあまり扱われず情報を得ることは難しいかもしれませんが、大学院選びに悩んでいる方はぜひ参考にいただければ幸いです。


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by ideas_blog | 2017-07-19 20:13 | IDEASの先生・先輩の寄稿など | Trackback | Comments(0)

協力隊のニュースレターに山形先生の寄稿

のりおです。

JICA青年海外協力隊のニュースレターに山形先生が寄稿したみたいなので見てみました。
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でかでか、と載ってる!
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(先生のメッセージの全文はこちら)


山形先生は、IDEASの講師もやって、プログラムオフィサー的なこともやって、研究者としての調査もやって外部への寄稿もやって....と、活動内容が膨大なので、時間を2倍くらいに引き伸ばせる超能力がある or 超ショートスリーパー という疑惑があがっています...。

まぁそれは冗談で、単に先生のタイムマネジメント力がなせる技なんでしょう。

IDEASでの教育に熱意を傾け、ひとりでも多くの国際協力専門家を世に送りだそうと尽力してくださる先生方がいるから、このスクールは成り立っているんだ、と時折思い出し、感謝しながら日々を過ごしています。


今日は、これだけ。また書きますね!

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by ideas_blog | 2017-04-16 11:09 | IDEASの先生・先輩の寄稿など | Trackback | Comments(0)

世界の学窓から~イデアスのすゝめ〜

(前回に続き、イデアス26期卒の先輩、「丸腰の海老蔵」さんによる寄稿です!)

私がイデアスの存在を知ったのは「偶然」の一言に尽きます・・・。当時、前職の銀行でのキャリア設計に悶々としていた中、偶然イデアスのホームページ(http://www.ide.go.jp/Japanese/Ideas/index.html)を見つけたのがきっかけです。

銀行での今後のキャリアに限界を感じる一方、世銀東京事務所HPの「世銀スタッフの横顔」や緒方貞子さんの本などを読みながら、国際開発の世界で活躍する日本人の姿に強い憧れを抱いたのを覚えています。

開発の世界に入るにはマスターが必要らしい、でもどうやって?・・・、と色々調べていくうちにイデアスのホームページを発見しました。事務局長で私の大学ゼミOBでいらっしゃる山形さんにすぐに相談のメールを送信。快く見学を受け入れてくださり、イデアスのカリキュラム、学習環境、進学サポート、OBネットワーク全てが自分のキャリアチェンジに大きな助けになると確信しました。

その後間もなく銀行の退職を決意したのを覚えています。私は元々大学時代に開発経済学を専攻していましたが、卒業後6年以上経ち開発の世界がどう動きどう変わっているのか自分の知識をフレッシュにしたいという思いがあり、イデアスであらゆる地域の昨今の開発諸問題を色々な角度から学べたことは本当に自分の力になりました。また経済学や国際貿易、統計学などベーシックな学問も学び直せたことで、LSEで経済開発、経済地理の理論を学ぶ際に役立っています。イデアスの講義資料やノートはロンドンでもデータで持参しています。大学院の授業やレポートで壁にぶつかる時はいつもイデアス時代の資料を見返しています。

そして、何よりもイデアスで出会うことのできた同期、外国人研修生、教授陣、OBの方々は私の大きな財産です。約1年間苦楽を共にした26期の同期とは留学先のイギリスでも勉強や転職の事で励まし合ったり、時に息抜きで旅行や食事に出かけて行ったりと大切な存在ですし、今後も切磋琢磨していければと思っています。

外国人研修生とはイデアスでは6ヶ月間の短い間でしたが、今でも小まめに連絡を取り合うほどの仲で、いつか彼らと開発の現場で一緒に仕事をできる機会が今から楽しみでなりません。

さらにOBの方々は、私の転職について親身に相談に乗ってくださり、中にはSkypeミーティングや応募書類のコメントまでしてくださる先輩もいらっしゃり、本当にありがたい限りです。イデアスを通じた出会いに感謝しています。イデアスではこういったOBとの交流は脈々と受け継がれており、私もいつか27期の皆さんや未来のイデアス生の留学や転職の力になれるようになりたいです。

総じて、今こうして留学生活を送れているのは紛れもなく、イデアスとイデアスを通じた人との出会い、のおかげです。開発業界へのキャリアチェンジに悩んでいる皆さん、イデアスへの進学をおすゝめします!微力ながら、未来のイデアス生を応援できるよう、私も頑張ります。

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by ideas_blog | 2017-03-07 12:14 | IDEASの先生・先輩の寄稿など | Trackback | Comments(0)

世界の学窓から~進学先の学校とコースについて~

今回は、特別ゲストとしてIDEAS OBの方に執筆していただきました!!
留学先のロンドンのこと、IDEASでの生活、を先輩の目線からお楽しみください!
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<ロンドン留学便り>

初めまして、イデアス26期卒の 丸腰の海老蔵 です。


27期生のお誘いにより、この度ブログに投稿させていただきます!
現在LSE(London School of Economics and Political Science)に留学しており、経済開発を学んでいます。コース名はMSc in Local Economic Developmentです。

LSEは日本ではあまり一般的に知られていませんが、イギリスでは日本の所謂一橋大学のような大学の位置付けでしょうか。社会科学に特化した大学で、経済学が特に有名です。学校はHolbornという駅の近くでまさにロンドンの中心にあります。大学の寮は学校からTubeで4駅先のところにあり、通学はロンドンのシティ(金融街)やセントポール大聖堂付近を通っています。都市型キャンパスライフです。

学校の雰囲気は慶應大学のイメージでしょうか。世界各国から優秀なエリート(+お金持ち)が集結していて、私は日々圧倒されています。LSEの学生の多くは卒業後金融機関やコンサルなどを目指す将来のキャリアに貪欲な人が多く、LSEはバンカーを輩出する予備校、なんて言われることもあります。またロンドンの中心にあることから、世界的な著名人やアカデミアンが講演することも多く、この前はアマルティア・センが講演しにいらっしゃっていました。来期はアンジェリーナ・ジョリーがLSEの授業を担当するそうです。なかなかお目にかかれない方のお話を生で聴けるのは、LSEで学ぶことの醍醐味の一つです。
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LSE留学の経緯は、自分の興味関心と将来的に携わりたい分野をストレートに扱うコースがあったこと、ロンドンという好立地、大学のレピュテーション、などなどです。将来的には途上国の経済開発の政策的な側面に携わりたい、また経済開発に資する企業活動を支援したいと思っており、在籍するコースでは経済開発についての理論的側面(経済学、経済地理学)や先進国含め様々な成功・失敗事例(クラスター、産業開発、FDI、R&D、産学連携等)を学ぶ機会があり、将来のキャリアに役立ちそうな知識を習得でき満足しています。ただ授業のスピードは早く、膨大なリーディングとプレゼンやディベート、ディスカッションの準備、エッセイの執筆を同時に進めなければならず、日々格闘しています。ネイティブの学生でも図書館で必死に勉強したりノートを取っていたりしているのを見ると、やはり焦りますね。
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大学院生活は昨年9月にスタートしましたが、早くも二学期目の中盤を迎えています。今の学期は3月末に終了し、5月末に試験を受け、その後卒論執筆に専念する予定です。卒論はベトナムのグローバルバリューチェーンについて取り扱う予定で、現地での企業インタビューも企画しています。現地調査に加え日本での転職活動もあることから、6月頃帰国するつもりですが、イギリス滞在が残り5ヶ月もないと考えると・・・、留学生活が恐ろしいほどあっという間に過ぎてしまいそうです。イギリスの大学院は1年間でIntensiveなので、リーディング、レポート、プレゼン、卒論中間報告が同時にやってきます。それを毎週こなしていると、1週間1ヶ月が本当にあっという間に感じてしまいます。

と言いつつも、毎日そんな必死に勉強しているわけではなく・・・、たまの息抜きも楽しんでいます。コースメイトと飲みに出かけたり、日本からの旅行者や出張者をもてなしたり、イギリス留学中のイデアス同期と小旅行に出かけたりしています。これまでイギリス国内ではストーンヘンジやバース、ブライトン、カンタベリー、ドバー、オックスフォードなどロンドンから1-2時間で行ける周辺都市や観光地を訪れました。またロンドン・ガトウィック空港からLCCのヨーロッパ便が出ており、1-2万円でフランスやスペインにふらっと遊びに行けるのもロンドンに留学することの醍醐味です。

もしLSEやロンドンでの大学院生活に興味があり、質問などある方いらっしゃったらコメントください。お待ちしております!
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by ideas_blog | 2017-03-06 13:50 | IDEASの先生・先輩の寄稿など | Trackback | Comments(4)

諸先輩方のイデアス生活ブログ紹介

のりおです!日が長くなってきて嬉しい限り。毎日イデアスまで自転車で通ってるのですが、小さな季節の移り変わりを見つけることがいい気晴らしになっています。

さて、今回は IDEAS卒業生の方々がこれまでネットの海に積み重ねてきた情報をご紹介したいと思います。これまで、IDEAS生が組織だってブログをつけていたことはないようですが、複数の先輩方の個人ブログを見つけることが出来ました。月日が流れ、多少変わっていることはありますが(奨学金...とか........)私たちだけではお伝えできない情報が満載です。

ここで一言。
<<<<< 借りられる虎の威は、借りる!!! >>>>>


はい。
では、いってみましょう。



アジ研から世界へ! -開発スクール生の日記- 更新: 2006年7月~2011年7月
「イデアス」「開発スクール」と検索すると一番目のページに上がってくるぐらいコンテンツの豊富なこちらmasahさんのブログです。実はこの方は先日、講師としてイデアスで日本人外国人研修生のジョイントクラスを担当してくださいました。(講義の先生が、卒業生ということは、よくあります!)イデアス受験に必要な知識のお話、進路の選択肢のお話、書籍の紹介、ご自身の生活、研究に役立つリンク集まで、IDEASでの1年、開発を学ぶということを詳しくイメージするには最適です。現在はこちらBecause there is no second life.を更新されていますので、IDEASを卒業した偉大な先輩の軌跡を辿ってみてください。


アメリカの大学院・フランスHECを受験されていた方のブログです。記事量少なめですが、授業の話など等身大に書かれています。


開発専門家への道 ~ UCL留学日記 ~ 更新: 2010年10月~2011年9月
基本的にイデアス卒業後のロンドン大学留学記を書いていらっしゃいますが、ブログの「その他」カテゴリにイデアスの話が少々。アジア経済研究所開発スクール入学試験について という記事で受験について書かれています。


その他、卒業生のブログはいくつもありますが、とりたててIDEASについて書かれていないので今回は掲載していません。私が見つけきれていないイデアスOB/OGの方のIDEAS生活ブログなどありましたら、ぜひおしらせくださいね!




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by ideas_blog | 2017-02-01 09:03 | IDEASの先生・先輩の寄稿など | Trackback | Comments(0)

国際協力/途上国開発の専門家を養成するアジア経済研究所開発スクール(IDEAS/イデアス)27期日本人研修生(2016-2017)の生活を綴ったブログです。授業の様子や大学院・進路・奨学金情報をお届けします。IDEASの公式ホームページはこちら(http://www.ide.go.jp/Japanese/Ideas )海浜幕張駅から徒歩10分、見学も可能です。


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