のりおです。ideas関係者に読んでいただくことは期待していませんが、備忘録・続です。
今回は「社会科学分野でイギリス大学院に進学するにあたって、予め知っておきたかったこと」です。
-合格のオファーを受け取ったらすぐに、基礎文献のリスト、前期の授業のリーディングリスト、授業の講師の名前と主要論文を要求して文献をかじる
私は学部時代と違う専攻にきたのとイギリス英語に慣れていないので、最初授業の20%くらいしか理解できなくてへこみました。授業で当たり前にでてくる基礎用語は先に知っておくべきでした。
先生たちは自分の研究範囲にからめて授業を展開することも多いので、彼らの論文に目を通して、興味範囲だとか言い回しだとかを知っておけばよかった、とも思います。後からオフィスアワーで話すときのためにもなりますし。授業ごとの講師の名前はウェブサイトに掲載されているシラバスにはかかれていない場合があるので、すぐに大学学部オフィスに問い合わせておけばよかったです。
-自分の興味のあるトピックの最前線を知る
授業が始まって、リーディングやプレゼンに追われているあいだに気がつけば期末考査やエッセイ提出がやってきます。しまった、エッセイのトピック考えていない...となると、そこからなかなか進まなかったりします。
研究を始めるには、まず、先行研究にどのようなものがあるか把握するために文献検索をして、学術論文について、文献リストを作ることが必要である。すでに研究されつくされた分野を、また研究しても無意味なので、まず、研究の最前線が何かを把握せねばならない。
-http://www2.rikkyo.ac.jp/~murase/database.htm
-授業開始1,2週間前にはついておいて、リーディングをしておく
私はメキシコでインターンをしていたためあまりにもギリギリについたので、常識からは外れてしまっているんでしょうが、最初のほうの授業で取り残されないように戦略的に早めについておくという考えを持っておけばよかったなと思います。
学校のアカウントIDを受け取ったら、学内のサイトからジャーナルなりE-Book(結構充実しています)を読み放題なので日本で英語の本を取り寄せて持ってきて、としなくて良くなります。
また、そもそも慣れに結構時間がかかります。銀行口座を開設したり携帯SIMを設定したり、どこのスーパーがいいだのデリバリーがいいだの探したり、作業場にできるカフェをみつけたり、通学のために自転車をかったり、まだ良い気候がかすかに残っている9月はじめのイギリスを楽しんだり、授業開始してすぐそちらに打ち込める基礎を作っておくと楽だったなと思います。
-為替を観察して、円高時に学費を払う
一昨年よりはましなんでしょうが、去年から今年にかけてもポンドの変動が大きく、貯金を目減りさせないように気を使わねばなりませんでした。XEのアプリを予め携帯に入れておいて、銀行口座を作ったら番号をtransferwiseにすぐ登録しておいて、送金したいときにすぐ対応できるようにしておけばよかったです。
大学院のコースは1年間。「あああ、ポンドが上がっている...」と落ち込んでいる暇はないのです。
-学割用カードや定期について調べておく
イギリスならNUScardという学生が小売店などで使えるカード(coop store、16-25card購入、長距離バス、ピザ・映画など娯楽) 、16-25rail cardという長距離列車のカードを当初に買っておくと後々気が楽です。
-Gumtree, spareroomなどシェアフラットサイトをながめておく
寮が、高い。最初は留学生らしく寮を見ていましたが、どこもレビューサイトではコスパがいまいち、騒音も不安でした。また私がon campusの寮にすむと、ほんとうに大学の敷地から出なくなるので、結局Airbnbで部屋を貸しているホストに長期契約を持ちかけました。治安が良いことはわかっていたし、ホストのレビューもよんだ結果、予め部屋を閲覧しなくても数ヶ月は耐えられるだろう、ということで決めました。しかしこちらに来てから、イギリスや欧州の学生はGumtreeなどのサイト、また学内・市内のカフェやオーガニックスーパーに張り紙がしてあるのでそれをみて住居を決めたりしていたと知りました。慣れていないと出来なさそうですが...そもそもそんな考えがありませんでした。
サセックス大学なら、Sussex University House Huntとかなんとかというfacebookページがあるのでそこで予め探すこともできたようです。
-日本の税金、年金の手続き
多分、普通留学に来られる方々はしっかりしていらっしゃるので、大丈夫だと思いますが、私のようにうっかりしていると書類が実家に少しずつ、しかし合計すると大量に来て大変なことになるかもしれません。予め出発前に市役所に赴いて手を打ちましょう。
-自分にあった論文整理方法を探しておく
授業が始まると、大学のポータルサイトに大量の文献が講師陣により投下されます。授業では扱わないけれど、これも興味あったらよんでね〜っていうものまであげてくれるのですが、学生としては、全ての情報を処理するのは、無理。
それゆえ、興味のあるものをリスト化しておいてのちのエッセイ作成時に読むなど
論文をレビューし情報をまとめる一連の作業手順については
このページ 「研究を支える文献データ整理法」がわかりやすかったです。この件については別記事でまとめますが、とりあえず一度「論文 情報収集 コツ」だとか「研究 論文 レビュー まとめ」とかでググってみるといいかと。
また何か思い出したら追加します。
さいきんいい天気の日も増えてきました。大学院の講義もあと1、2週間で全て終了。悔いのないようやりとげられますように。