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情緒と構造的な視点、暖かい心と冷静な頭脳

のりおですこんばんは。

夜中のテンションで書いちゃいますが、さっきツイッターで#Idlibタグをみて、凹んでいます。(*シリアの化学兵器テロの起こった地名。72名ほどがなくなったという現地報道があります。日本のメディアでは決して流されない写真がざくざくでてくるので、「閲覧注意」です。)

今現在地球上でこんなことが起こっているなんて、自分の日常と乖離しすぎていて、また辛い。関連して調べた紛争地ダルフールやイエメンの現状も散々なもので、こういうものをみて落ち込むのはむしろ日常生活を送るのに邪魔なんじゃないかと思ってしまうほどです。

わたしは、開発の業界に意見が届きにくい少数民族や山間地域の声も汲み取れるようになろうと、修士過程で開発人類学をやろうと思っています。一方、物事を合理的に分析したり構造からとらえるのはなかなか苦手です。

自分に関係ないところで起こっていることも、ニュースを見ると辛いと思える感性を持っていて良かった、自分は恵まれていると感じます。共感や想像力は、身近なところから広がって世の中を少し良くすると思っているからです。そしてその結果、自分の環境を良くすることにつながって、自分の幸せに結びつく。

でもこの辛さを、物事を能動的に変えようとするための原動力にするには努力がいるとも思っていて。『「自分には何かができる」と思う』鍛錬、が。さもないと、ヘタレで打ちのめされやすいわたしは、すぐ目をそむけてしまうし、精神力が持たないと、組織に飛び込んでも結局迷惑をかけてしまうと思うのです。
自分に何かができると思えるには、日々の勉学と思考を鍛えるしかないのですよね、多分...。(あと、筋トレ、かな...)

本が友達というくらい文学少女だったわたしは、共感力だけ超敏感に発達させて育ってしまいました。それで、しばらく「嫌なことばかり起きる世界で生きるの、つらい...」と世の中の出来事に目を背けることに必死になっていましたが、この年になってイデアスにきて経済学や統計学を学んで、社会の総合的な傾向、人々の合理的な判断を分析することの重要さを学びました。そうしたら少しは情緒を差し置いて冷静な判断ができるようになった気がします。情緒ゼロだったらもちろん問答無用でダメなんですけど、逆に情緒に自分全体を翻弄されて、ずっと落ち込んでいても何も始まらないじゃないですか。

さっきシリアの現状をツイッター見たとき、「ただただ世の中の不条理なニュースみても凹むばかりなので、ちゃんと政治経済学やら地政学も今後勉強せねば」と思いました。
感情を受け止めて、冷静に次やることを考えて動くのって大事だけど結構難しい。
でも、そのバランスが取れているってことは、一番の武器になるんじゃないかなと思うのです。
まだまだ途上ですが、そういう人間性に、少しずつにじり寄ってると信じたい。
自分の知っているひと知らないひと、皆にもっと幸せになってほしいし、わたしの幸せもこの先も続いたらいいと思う。そのための仕事をしたい。

誰かが言っていました。"Warm heart, cool head"って。
ほんと、何するにしても、これに尽きるんじゃないかな。

情緒と構造的な視点、暖かい心と冷静な頭脳_e0367876_03022382.jpg

(*ちなみに"Warm heart, cool head"は経済学者ケインズの師であるマーシャルの言葉が元だという説が有力:のりお調べ)


by ideas_blog | 2017-04-07 02:53 | 開発について(経済開発・社会開発)

国際協力/途上国開発の専門家を養成するアジア経済研究所開発スクール(IDEAS/イデアス)27期日本人研修生(2016-2017)の生活を綴ったブログです。授業の様子や大学院・進路・奨学金情報をお届けしていました。


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